MMD覚え書き(tall)

MMD関連のTipsやカメラモーション配布規約など。

【MMD】フルフレーム(全打ち)モーションの修正方法

ルフレーム(全打ち)モーションの修正について、自己流ですがやり方を書いておきます。
ここでは、両手をポンと合わせる部分を直します。

 

まず、基本的な修正方法です。(初心者用)



全打ちモーションを直したいときは、直す部分の始点と終点だけ直して中間地点は全部消してしまいます。
始点と終点の間は同じポーズが保持されるので、消して大丈夫です。
ひとつひとつコピペする必要はありません。
(手を合わせているところは84フレームから99フレームまで、みたいにあらかじめチェックしておきます)

 

今回は、肩を直しただけでうまくいきました。
Model sam様
Motion Studio LaRa様(「キスキツネ」冒頭部分)

 

動いている部分を直すときは、補完曲線を入れたりする必要があるのでもっと大変だと思います…。
(私の場合、全打ちのときは手を合わせるところだけ最低限直しています)

 

【MMD】エフェクトメイキング(主に光)

現在使っているPCはメモリ32GBでエフェクトをかなり盛ることができ、光の表現が良い感じとコメントをいただくことが多いのでエフェクトメイキングを書いてみます。

 

エフェクトなし

Model sam式鶴丸国永 Stage NOB様 Skydome めめ様 Pose じぶん様

 

PowerShader(角砂糖様)

コントローラーの設定

ライト弱く 0.38

影強く 0.25

フォグ透明度 0.6

フォグでやすさ 0.4

 

PowerShaderは逆光系に強いので良く使っています。
「ライト弱く」と「影強く」を組み合わせるのがコツです。使うステージやモデルによって数値は調整します。
(鶴丸は白っぽいキャラなので影が強めです)

さらに、シェーダーに同梱されている「AutoLuminousP.x」「DiffusionP.x」も入れます。
これだけでも結構いい感じになります。

 

CheapLens(そぼろ様・改変あじ様)

Tr0.8

画面端がレンズみたいにぽやっとします。

AutoGradation(less.様)

X0.7、Si0.15

Xを0.7にすると右上から光が入ります。(左からなら-0.7にすれば良さそう)
Siは暗いステージの場合0.35くらいにしています。

msPowerDiffusion(ましまし様)

コントローラーで明度_白点1、透明度0.98
画面全体がぽわっとします。弱く入れています。

 

ExcellentShadow(そぼろ様)

デフォルト設定

影をなめらかにします。

 

o_LikeHDR(おたもん様)

ikClut改変_PhotoFiltre内 Clearly(ikeno様、改変のりしお様)

デフォルト設定

どちらも彩度上げです。
ikClut改変×PowerShaderの組み合わせがモデルによってはうまくいかないことがあり、その場合はo_LikeHDRだけにしています。

こんな感じです。

 

ikBokeh(ikeno様)

焦点をモデルの両目に変更

ボケ効果がつきました。

 

↓↓↓ここから光エフェクトです。↓↓↓

 

LightBloom(くるりんぽん様)

X10、Y5

全体的に一段階明るくなり、元々光があるところはさらに光があふれる感じになります。
こちらはかなり弱めの設定ですが、光りすぎるので入れないことも多いです。

 

ScreenTex改変_動く入射光(針金P、改変のりしお様)

「加算」をON、Tr0.3

 

名前の通り、動く入射光が入ります。
常時ONにするとしつこい感じになるので、私はここぞという時だけONにしています。

 

ScreenTex_Lens Leaks(針金P、改変淡様)

「加算」をON、Tr0.1~0.5くらい

ライトリークス系のエフェクトです。
静画だとわかりづらいですが、動画になると光がランダムにポワワ…と動いて重なります。
こちらもあまり強くかけるとしつこい感があるので、Trを弱めにしています。

比較用に、エフェクトなしをもう一度置いておきます。

 

 

ikLensGhost(ikeno様)も、カメラの動きによって光の加減が変わったりレンズフレアが出たりとかなり良いのですが、数値の設定が難しいのであまり使いません。
動く入射光+ライトリークスを組み合わせることにより、疑似効果を生み出しています。
また、動画の時はブレ効果を足すためにMotionBlur3L(ikeno様)も入れています。

上記で解説したものと大体同じエフェクトを入れたメイキング動画がこちら↓になりますので、ご参考までにどうぞ。

 



【MMD】ぼかすエフェクトの違い

ぼかすエフェクトについて、今回はXDOF(そぼろ様)とikBokeh(ikeno様)を比較してみます。

 

まず、以下の記事にある基本エフェクトを入れたファイルを元として使います。

tall87.hatenablog.com

今回は静画なので、モーションブラーはなくてもいいですね…。
一番下のaskyY~は追加で入れたスカイドームです。


ぼかすエフェクトを入れる前の状態です。画面に奥行きがなくのっぺりしています。

【お借りしたもの】
Model sam式鶴丸国永
シェーダー PowerShader3.2(角砂糖様)
ポーズ じぶん様
Stage NOB様
Skydome めめ様

 

ここにXDOFを入れてみます。
ピントはモデルの両目に合わせました。Siは2.0にします。
設定したら必ず右下の「登録」ボタンを押してください。

ピントを決めた部分の後ろのほうが強くボケます。

多人数のダンス動画などで、「モデルが複数いるから個別にピントを合わせるの面倒だよー!」という場合、デフォルトの「地面」の設定でXDOFを入れる(Siは2~3にする)だけでもそこそこいけます。

 

次に、ikBokehを入れてみた場合です。

こちらは、アクセサリ操作画面でピントをモデルの両目に合わせただけです。数値はいじっていません。

DOF系のエフェクトは「センター」を指定するという説明をよく見ますが、ikBokehはデフォルトだとピントの範囲が狭いため、センター指定だと顔がボケます。
「両目」指定のほうがオススメです。
こちらも設定したら右下の「登録」ボタンを押しましょう。

ikBokehは、ピントを決めた部分の周囲にボケが入ります。そのため、後ろだけでなく手前にある手もボケています。
後ろのボケ加減も自然でいい感じになります。

ただし、ピントを設定したモデル以外全てがボケてしまうので、多人数には向きません。要所要所でピントを入れ直すことになります。(手間をかけてでもikBokehにしたい時は頑張ってやっています)

また、顔がどアップの時は両目指定でもボケます。この時はコントローラーで調整するか、ikBokeh自体を一瞬だけOFFにします。
(「表示」のチェックを外して登録します)


手のほうをくっきり強調したければ、アクセサリ操作画面でピントを「左手首」など手のほうに合わせてください。

 

このように、「どの部分をぼかしたいか」という用途で使い分けをしてください。

 

<注意点>

ぼかすエフェクトは、どれを使ってもPCに負担がかかります。メモリ8GBだと、使うのはかなり難しいと思ってください。
私も以前はメモリ8GBのPCで動画を作っていましたが、動作が重いときは真っ先にぼかすエフェクトを削っていました。

【MMD】エフェクトの基本セット

新しく動画を作る時やDLしたモーションをとりあえず入れてみたい時用に、MMDでよく使うエフェクト+グリッドフロア・スカイドームだけを入れた「基本セット」のファイルを作っておくと、時短になって便利です。
(クレジットを作るときも、決まったセットだと作者さん達が同じなので楽です)
私の場合は以下の設定で作成してあります。


MMD本体の設定】
(1)「表示」→ 「座標軸表示」・「地面影表示」のチェックを外す

(「モデル編集時カメラ・照明追従」にはチェックをつけておいたほうが見やすいと思います)



(2)右上にある「美影」ボタンをONにしておく(影が綺麗になります)

 

【入れているもの一覧と用途】

※それぞれのエフェクトの作者さんは別々なので、エフェクト名で検索してダウンロードしてきてください。(大変ですが頑張ってください!)

※「そのまま」とあるものはアクセサリの数値をいじっていません。


(1)光の設定用

AutoLuminous(そぼろ様) そのまま

(2)光を上方向からポワッと入れる
AutoGradation(less.様) X0.7 Si0.15 
(Xの数値で光の入る方向が決まる。X0.7で右上、-0.7で左上。Siの値を大きくすると光が強くなる)

(3)光を全体的にポワッと入れる
msPowerDiffusion(ましまし様)そのまま
※別ファイルのコントローラーを入れて、明度_白点1、透明度0.98

(3)周りをぼかして色を入れる
CheapLens_blue(そぼろ様・改変あじ様) Tr0.8
チープレンズは改変エフェクトが各種配布されているので、お好みで選んでください。
私は青くしています。

(4)動きにぶれを入れる
MotionBlur3L(そぼろ様・改変ikeno様) そのまま

(5)全体的に彩度を上げる
o_LikeHDR(おたもん様) そのまま
ikClut改変_PhotoFiltre内「Clearly」(ikeno様・改変のりしお様)そのまま

(6)影を綺麗にする
ExcellentShadow(そぼろ様) そのまま

(7)埃を舞わせる
空中に漂う埃(化身バレッタ様) そのまま

(8)床を鏡面にする(AutoLuminous対応&影を丸くするために以下を使用)
WorkingFloorX改変まるこまる++内「WorkingFloorX改変まるAL」(針金P・改変1948様)
Si20 Tr0.3(Siで範囲を広げて、Trを少なくして薄い映り方にする)

※鏡面効果が不要で足元の影だけ欲しいときは「Tr0」にしておく
「MMEffect」→「エフェクト割当」のAL_EmitterRTタブよりWorkingFloorAL.xを選択してAL_WorkingFloor.fxを適用

(9)背景をぼかす(以下2つのどちらか、またはその他のDOF系エフェクトをお好みで)
XDOF(そぼろ様)そのまま、またはモデルを入れた後にアクセサリ操作パネルでモデルの「両目」を指定(顔を中心に焦点が合うようになる)

ikBokeh(ikeno様)モデルを入れた後にアクセサリ操作パネルでモデルの「両目」を指定(顔を中心に焦点が合うようになる)
※別途コントローラーのファイルもあるので、ピント設定はお好みで

(10)グリッドフロアとスカイドーム
CCグリッドフロア(DiSK様)domeとフロア両方を読み込み

 

全部入れ終わった図です。

 

※MotionBlurとDOF系のファイルは重いので、PCスペックが低くて動きが重くなる場合は外してください。

 

【完成図】
以下のような見た目になります。
この状態で「基本セット」とファイル名をつけて保存し、MMD動画を作る時の元ファイルにします。
基本セットのファイルを開いてモデルや音源を読みこんだら、必ず別名で保存してください。

f:id:ruki39:20211212170507p:plain


こちらに、Tda初音ミク・アペンドモデルを読み込むと以下のようになります。

f:id:ruki39:20211212170555p:plain


比較として、エフェクト全くなしの素の状態でモデルを読み込んだ場合は以下のようになります。

f:id:ruki39:20211212171803p:plain

 

エフェクトセットあり・なしの動画版は以下でどうぞ。


www.youtube.com

【MMD】x形式のファイルがWorkingfloorで床に映らないとき

下の画像は、MikuMikuDanceスカイドーム・ステージ・モデル・椅子をひと通り読み込んだところです。(お借りしたものは画像内クレジットにて)
スカイドームと椅子がx形式で、モデルとステージがpmx形式です。




ここにWorkingfloor2(針金P)を入れてみましょう。
すると、下のように床にx形式のファイル(スカイドームと椅子)が映りません。




x形式のファイルは描画順設定パネルに出てこないので、順番を変えることもできません。


この場合、Workingfloor2でなくWorkingFloorAL(AutoLuminous対応版)を入れるだけで映るようになります。
なぜかはわかりませんが映ります。(わかる方教えてください…)
他の部分は一切いじらなくていいです。便利。



パラメータは下図の通り。
ステージが広いので、Siの値を上げています。
また、床に半透明に映したいのでTrを0.5にしています。
(なので、ステージに対する設定だけです。それでも映ります)



※ライトなど光るものを配置する場合は、WorkingFloorALのReadmeにある通り
”「MMEffect」→「エフェクト割当」のAL_EmitterRTタブよりWorkingFloorAL.xを選択してAL_WorkingFloor.fxを適用する”
という作業も必要になりますので注意してください。
(この作業を行わないと、光った状態で床に映りません)


【MMD】カメラモーション共通規約(tall)

こちらはtallが配布しているMMDカメラモーションの共通規約です。
使用前にご一読ください。
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当規約は、予告なく変更されることがあります。
また、カメラモーションも予告なく配布終了することがあります。
配布終了したカメラモーションについては、ダウンロード済の場合はそのまま使用可能です。
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配布カメラ・配布元動画はこちらでご確認ください。

tall87.hatenablog.com


1.使用条件

(1)許可事項
〇改変、調整 ※ローアングル改変は除く
〇一部分のみの使用(他の方のカメラと組み合わせてもOK)
※同曲の別音源・別ダンスモーションで使用するとカメラが合わない可能性があります。適宜調整してください。

(2)禁止事項
×エログロ、R18、紳士、政治的動画、一般的に見て不快に感じられる動画への使用
×ローアングル改変(極端にパンツが見えるようにするなど)
×カメラモーションを自作だと偽ること
×再配布(改変後の再配布も不可)
×全く別の曲へのカメラ使用
(ただし、曲のテンポが一致しているなど偶然合うようでしたら調整しての使用も可とします)

(3)クレジット記載・コンテンツツリー登録について
・記載、登録ともに任意です。
・クレジットに記載いただける場合、動画の内外どちらでも結構です。
・名前表記は「tall」「とーる」のどちらでも構いません。(Twitterのアカウント名は不要)

※クレジットやコンテンツツリーの誤記載、誤登録が時々発生しています。
(他の方の同曲のカメラが当方の名前でクレジットされたり、当方の動画にツリー登録されていたりする、またはその逆)
登録前に必ずご確認ください。

(4)カメラモーションを使用した動画(静画)の投稿先について
ダンスモーション配布者様の規約に準じます。

(5)カメラモーション使用によって生じた問題についての責任は負いかねます。
自己責任でご使用ください。

2.使用方法

※詳細な使用方法は曲により異なるため、各カメラに同梱しているreadmeを参照してください。

(1)当方の配布カメラは、2人のうち一方のダンスモーションを反転して使うことが多いです。
やり方がよくわからない場合は、以下の別記事を参照してください。
(反転しないと、カメラからモデルがフレームアウトして何も映らないことがあります)

tall87.hatenablog.com

 

(2)カメラはモデルの背の高さに応じて適宜調整してください。
全体の高さを一度に変えたい場合は下記の手順になります。

①カメラフレームを全て選択する
②[編集]-[カメラ位置角度補正]を選択
③カメラ中心のY*1.0+「0.0」←この箇所の数値を変更

(3)補間曲線が入っているカメラについては、調整の際に「自動設定」のチェックを外してください。

3.連絡・問い合わせ先

tall(とーる)
Twitter @tall_mmd

4.更新履歴

2020/9/27 規約作成

2021/3/26 規約URL変更(ブログ移転)

 

【AviUtl】Win10・拡張 x264 出力(GUI) Exでのqaac設定について

(2021/6/20更新:qaacのダウンロードサイト変更)

■この記事の概要■
「Win10にAviutlを入れてqaacでエンコードしたら音の出ない動画ができちゃった!助けて!」という時の対応方法です。
必要なのはiTunesとqaac64.exeです。

※コメントに他のやり方もご教示いただいてるので、この記事だけでうまくいかなかった場合は参考にされると良いと思います。

------------------------------
Windows10にAviUtlを入れ、「拡張 x264 出力(GUI) Ex」プラグインから音声エンコーダ「qaac」でmp4を出力しようとしたところ、

「CoreAudioToolbox.dll: 指定されたモジュールが見つかりません。」
というエラーメッセージが出てきて出力に失敗してしまいました。
(音の出ない動画になる)


なのでエンコーダをAACffmpeg)」に変えて出力してみたら大丈夫でした。




…ここで終わってしまいますが、以下はqaacが良い方向けの手順です。

「CoreAudioToolbox.dll」を入手する手段として、以前はQuickTimeiTunesのどちらかをインストールすれば良かったのですが、QuickTime for Windowsはアップル社でのサポートが終了してしまったので2020年4月現在はインストールできません。
よってiTunes一択になります。

手順は下記の通りです。
(exeからdllを抽出、といった高度なやり方はできなかったので普通にやりました)

1)Microsoft StoreからiTunesをインストールします。

2)C:\Program Files\WindowsAppsを開きます。

※隠しフォルダになっているので、エクスプローラで「隠しファイル」にチェックを入れて表示させてから管理者権限をつけると中身が見られます。
開き方の詳細な手順は、以下のサイトを参照してください。

win10labo.info



f:id:ruki39:20210403090827j:plain



3)WindowsAppsの中にある、Appleinc.iTtunes~のフォルダから下記のdllを全てコピーし、AviUtlのフォルダ内にある「exe_files」フォルダに入れます。(qaacもそこに入っているはず)

ASL.dll
CoreAudioToolbox.dll
CoreFoundation.dll
icudtXX.dll ←バージョンにより数字が異なります
libdispatch.dll
libicuin.dll
libicuuc.dll
objc.dll

 

4)64bitのOSだと普通の「qaac.exe」ではダメなようなので、下記サイトから「qaac64.exe」をダウンロードして、3)と同様にAviUtlのフォルダ内にある「exe_files」フォルダに入れます。

github.com

 ※2021/6/20リンク先変更

※「qaac_~.zip」(最新バージョンをDLしてください)を展開すると、「x64」フォルダ内に「qaac64.exe」があります。


5)拡張 x264 出力(GUI) Exプラグインの出力設定画面で、「qaac64.exe」を指定し直します。





以上です。(さらっと書いてますが、実際は調べまくって2時間くらい頑張りました)